目を刺す赤い烏丸御池の
雑踏の生まれぬ内に
早々に立ち去る

独りが好きなこの手の
煙を持って彷徨する

宝石を見て鼻で嗤う
汚いものを乞う
誰に向けた訳じゃない
目の前の世界を罵倒した

痛みに似た悲しみが
孤を描いて降り注ぐ
この神経が啼いている

午前4時の河原町
綺麗な歩道に唾を吐き捨てる
明るくなる光に
耐えられなくなる
光が反射する窓を睨む

汚した歩道を歩く
特に明るい河原町通り


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