幻が心臓の中に咲く
曖昧に花をつけて
曖昧に枯れて消える
愛情など安くて
自分に不釣り合いで
痛々しい傷口を
嘗めてくれる
拙い拍動
その手は
少なくとも誰の為にも無い
お前の亡きがらは
おれが始末してあげる
寄生虫になってもいいと思う
きっとこの愛情に似た感情も
何れ綺麗に消えて跡形も残らない
不幸せな眼が
お前を見た
でもきっと
それにも届かない
何度も何度も
曖昧に
咲いては枯れ
咲いては枯れる
涅槃
19:05 070511