まばゆい二つのひかりに
やわらかい羽の囁く
渦巻くひとつだけの世界
泳ぎ去る過去の
遠けれど最短距離で
疑わしい虚偽
低迷は美徳
猜疑心は詐りの
謎で覆い隠す
曖昧な自己嫌悪
脳内で渋滞
溢れるものは
流れるままに
追悼
眼の奥が痛い
手を延ばしたい
短い寿命の範囲内で
ねぇ、あとどのくらい
北の風に懺悔
蜘蛛の巣に絡まって
呟いたのは
聞こえなかったらしい
ねぇ、柩の中に
沢山の蘭を撒いて頂戴
ほねといっしょに
やかれてちょうだい
おやすみ